看護師転職は何年目がベスト?年数別のメリット・デメリットを解説

看護師転職は何年目がベスト?年数別のメリット・デメリットを解説

看護師転職は何年目がベスト?年数別のメリット・デメリットを解説

職場の雰囲気や業務内容が合わない、スキルアップしたいなど、看護師が転職を考える理由はさまざまでしょう。しかし、勤続年数が短いと、転職活動で不利になるのではと不安を感じ、転職をためらう人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、平均勤続年数や転職にベストなタイミングはいつか、勤続年数にかかわらず転職した方が良いケースなどについて解説します。

看護師の転職は何年目が多い?平均勤務年数を紹介

日本医療労働組合連合会によると、看護師の平均勤続年数は9.9年とされています。勤続年数別の割合は、以下のとおりです。

1年未満4.7%
1~3年未満17.3%
3~5年未満13.1%
5~10年未満21.0%
10~15年未満14.6%
15~20年未満9.5%
20~25年未満8.5%
25~30年未満4.8%
30年以上5.6%

このデータを見ると、勤続年数が5~10年未満の看護師の割合が多いことが分かります。一般的には、5年目以降に転職する看護師が多いといえるでしょう。

出典:「医療労働 臨時増刊」(日本医療労働組合連合会)

看護師転職は何年目がベスト?年数別のメリット・デメリットを紹介

データの面では5年目以降の転職が多いようですが、看護師の転職は5年目以降が本当に最適な時期なのでしょうか。看護師の勤続年数別に、転職のメリット・デメリットを紹介します。

1年目で転職するメリット・デメリット

看護師1年目は、現場に出たばかりの新人として基本的な知識やスキルを身につけ、毎日予習復習をしながら業務を覚えていく時期です。新人が転職するメリット・デメリットから見ていきましょう。

メリット

看護師1年目で転職するメリットは、以下のとおりです。

・看護師という仕事や職場に対する先入観が少なく、新たな職場になじみやすい
・自分に合った職場を探すことができる

看護師1年目は先輩看護師の助言や指導をうけながら学ぶという意識が高く、勤務年数が長いからこそもちがちなプライド、こだわりがない状態です。転職先でも素直な気持ちで指導を受けられるため、職場になじみやすいでしょう。

また、年齢は若ければ若いほど身軽で、気軽に挑戦しやすいものです。自分に合った職場探しができます。今の職場が合っていないと感じているなら、無理に働き続けて看護師という職業の魅力を感じなくなる前に、新たな職場に転職した方が良いでしょう。

デメリット

看護師1年目で転職するデメリットは、以下のとおりです。

・勤務年数の短さが不利に働きやすい
・転職市場でニーズが低く採用されにくい

看護師として数ヶ月程度で退職してしまうとなると、「雇ってもすぐにやめそうだ」というイメージをもたれやすく、採用されにくい傾向にあります。採用される確率を上げるには、面接官が納得できる退職理由を伝えることが重要です。

また、看護師は人手不足が深刻であり、即戦力となる人材を求める傾向にあります。経験が浅い看護師の場合、即戦力とは見なされず、転職市場での魅力という点では劣ってしまいます。新人向けの研修制度が整っていて、育成にかける時間をとれる病院であれば採用される可能性がありますが、転職先の選択肢は少ないでしょう。

2年目で転職するメリット・デメリット

2年目の看護師も、医療機関から一人前とは見なされない傾向にあります。ただ、1年目で経験したことを存分にアピールできれば選択肢は広がります。看護師2年目で転職することには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

看護師2年目で転職するメリットは、以下のとおりです。

・看護師としての基礎的なスキルが身についているため採用率が上がる
・希望の分野にチャレンジしやすくなる

2年目でもまだ経験が浅いと判断されやすい時期ですが、看護師として必要な基礎的スキルは身についています。とくに、急性期病院での看護経験があると、評価されやすいでしょう。

採血、点滴などの基本的なスキルさえあれば、美容業界などへの転職もしやすくなります。

デメリット

看護師2年目で転職するデメリットは、以下のとおりです。

・プリセプターになる機会を逃すことになる
・大学病院や総合病院などの大規模な病院や一部のクリニックへの転職が難しい

看護師2年目で転職すると、別の病院で1年以上の経験があっても新人同様に扱われます。また、プリセプターとして後輩を指導するという貴重な機会を逃してしまうことにもなります。

加えて、2年目の看護師は基礎的なスキルをもっているとはいえ、即戦力としては期待できないと評価されがちです。

1年目よりは転職先の選択肢が増えますが、大学病院や総合病院、クリニックへの転職は難しいでしょう。

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3年目で転職するメリット・デメリット

看護師3年目になると、ようやく即戦力として期待されるようになってきます。3年目の看護師が転職するメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

看護師3年目で転職するメリットは、以下のとおりです。

・基礎的なスキルが身についているため、どんな職場でも即戦力として期待される
・年齢が若く体力があること、柔軟性があることが評価されやすい
・キャリアプランを考えるのにもベストタイミング

さまざまな研修を終え、現場経験もある程度積んだ3年目の看護師は即戦力として期待され、転職市場での評価が高まります。

「臨床経験3年以上あること」が条件の求人も多く、やりがいのある仕事が見つかるでしょう。

市場価値が高く、キャリアアップも見込まれ、今後のキャリアプランを考えるのにも良いタイミングです。

デメリット

看護師3年目で転職するデメリットは、以下のとおりです。

・十分な応用力が身についていない
・奨学金の全額返済を求められる可能性がある

3年目の看護師は、基本的なスキルは身についているものの、専門性という点ではやや不足しています。職場を変えるとプリセプターやリーダーになる機会を逃す可能性もあります。一定年数経つと後輩を指導したりチームをまとめたりといったことを任されますが、そのチャンスをのがすことにもなり得ます。

また、もともと、看護師として十分なスキルや経験が身につくのは5年目が目安とされています。専門性や実務経験などを重視している病院には転職できないことがあります。

奨学金を借りて看護学校に通った場合も注意が必要です。奨学金は3年間の勤務で返済が免除されるため、3年目で転職すると全額返済を求められることがあります。

4年目~5年目以降で転職するメリット・デメリット

4~5年目の看護師は、一人前と認められて任せられる業務の幅も広がる時期です。4~5年目の看護師は一定の経験を積んでいるので、転職を有利に進めやすくメリットが大きいといえます。しかし、デメリットも少なからずあることを知っておきましょう。

メリット

看護師4~5年目で転職するメリットは、以下のとおりです。

・これまでの実績が評価され、転職市場で一番価値が高まる時期
・即戦力と見なされ、条件交渉がしやすくなる
・看護師としての十分なスキルや知識、プリセプター能力があると評価され、転職先の幅が広がる

一人前の看護師として評価が高まる4~5年目の看護師は、即戦力と見なされるため条件交渉もしやすく、給与・待遇面で希望に合った転職先を見つけやすくなるでしょう。

とくに5年目以降で現場業務以外にプリセプターやリーダーなどを経験していると、マネジメント能力が評価され転職先の幅が広がります。4~5年の経験をもとに抱く看護観を明確にすると、転職先も選びやすくなります。

デメリット

看護師4~5年目で転職するデメリットは、以下のとおりです。

・前職とのギャップに悩みやすい

4~5年目の看護師には、これまで勤務していた医療機関ならではの仕事の進め方、自分なりの仕事の仕方にこだわりがちです。勤続年数が長いほどこれまでのやり方になじんでいるため、前職とのギャップが生まれやすくなります。

転職先の仕事の進め方になじめず、「前の職場の方が良かった」と後悔することもあるかもしれません。とくに、転職先が求める人物像と自分のタイプが合っていなければ苦労することにもなるでしょう。

勤続年数が短くても転職して良いケース

勤続年数が短い看護師は転職市場で評価されにくく、転職活動がスムーズに進まない可能性があります。そのため、できれば3年以上は働いてから転職することをおすすめします。しかし、勤続年数が短くても転職した方が良いケースもあります。

健康に悪影響が出ている

今の職場が合わず健康に悪影響が出ている場合は、勤続年数にかかわらず転職した方が良いでしょう。看護師は人の生命や生活を預かるという意味ではハードな仕事で、心身ともに疲弊しやすい職業です。

無理をすると体調やメンタルに不調をきたし、仕事を長く続けることができなくなります。職場環境に問題がある場合は早めに転職を検討しましょう。すでに不調が出ている場合は、休職もひとつの方法です。

明確なキャリアプランがある

明確なキャリアプランがある場合も、転職を考えた方が良いでしょう。自身のキャリアプランに合わない職場で働き続けていると、モチベーションを保てなかったりステップアップの機会を逃したりすることになるからです。

柔軟性や行動力のある年齢で転職した方が良い結果につながる可能性もあります。転職理由をポジティブに伝えることができれば、面接でもプラスに評価されやすいでしょう。

労働環境が極端に悪い

以下のように労働基準法に違反した職場は、勤続年数にかかわらず見切りをつけ、早めに転職した方が良いでしょう。

・年に7ヶ月以上、45時間以上の残業が発生している
・有給休暇を取らせてもらえない
・時間外労働の申請を認めてくれない

勢いでやめてしまうと生活に困るため、転職先を見つけた上で退職を決めるようにしましょう。

「そうはいっても、このような環境では転職活動もままならない」という場合は、看護師専門の転職エージェントを利用すると効率的に仕事探しができます。

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まとめ

何年目の看護師であっても、転職にはメリット・デメリットがあります。ただ、3年目からは市場価値が高まってきます。ベストタイミングで転職したいと考えているなら、3年目以降がおすすめです。

ただし、職場環境に問題がある、心身に不調が出ているような場合は、勤続年数に関係なく転職を検討しましょう。

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