看護師として働くなかで、髪型は患者さんへの印象に大きく影響するものです。
「職場のルールに合わせつつ、おしゃれも楽しみたい」「忙しい勤務でも崩れにくい髪型にしたい」「面接ではどんな髪型がよいのかわからない」など、髪型に関して悩みを抱える看護師も多いことでしょう。
勤務中の看護師の髪型で大切なのは、清潔感と機能性を兼ね備えたスタイルを選ぶことです。
この記事では、看護師に適した髪型のポイントや髪色の注意点、面接時の髪型について詳しく解説します。髪型に迷う看護師は、参考にしてみてください。
看護師の身だしなみの基本
身だしなみは、周囲に安心感と信頼感を与えるために欠かせないポイントです。これらに加え、看護師の身だしなみには「清潔感」「機能性」「調和」の3つの基本原則があります。
清潔で整った髪型は、患者さんに安心感を与えます。また注射・点滴などの処置、ケアを行う際の感染リスクも減らせます。
● 機能性
医療現場で働く看護師には、患者さんの移乗や移動介助といった体を動かす場面も多くあります。動きやすいスタイルを選びましょう。
● 調和
職場の雰囲気や相手への配慮を示します。医療現場にふさわしい落ち着いた印象を心がけることで、周囲の信頼を得られやすくなります。
これらの基本原則を意識することで、患者さんに「この看護師なら安心」と感じてもらいやすくなるでしょう。
看護師の髪型の注意点
看護師が髪型を選ぶ際には、以下のポイントを意識しましょう。
● 前髪が顔にかからないよう整える
● お辞儀をした際に毛束が落ちてこないよう、ヘアピンで固定する
● 襟や耳にかからない程度の長さに保つ
● 寝ぐせはきちんと直しておく
● 奇抜な髪型は避ける
● ヘアアクセサリーは派手なものを避ける
● 整髪料を使用する場合は無香料のものを選択する
前述した3つの基本原則を踏まえ、患者さんに安心感・信頼感を与える髪型を心がけましょう。
ここからは、髪の長さ別の注意点について紹介します。
ロングヘア
ロングヘアの場合、単に髪を一つに結ぶだけでは、業務の邪魔になることもあります。お団子やシニヨンなどのアップスタイルで、首元をすっきりと見せるとよいでしょう。
長時間の勤務でも崩れないよう、ヘアゴムやピンを使用してしっかりと固定することも大切です。
ショート・ボブ
ショートやボブヘアの場合、勤務中に髪が顔にかからないよう注意が必要です。サイドの髪はヘアピンで留めたり、ヘアスプレーで固定したりして、顔周りをすっきりと保ちましょう。
看護師は業務中に前かがみの姿勢になることが多く、顔にかかる髪は視界を妨げます。勤務前にしっかりと対策しておきましょう。
髪色の注意点
従来、医療業界で働く人、接客サービス業に従事する人は黒髪であるべきという風潮がありました。しかし近年は、働き方や価値観の多様性を尊重する社会へと変化し、職場環境も見直されつつあります。最近では、看護師も髪色でおしゃれを楽しめるようになってきています。
日本ヘアカラー協会が定める明度レベル6〜7程度の自然な茶色であれば、多くの職場で受け入れられるようです。
髪色に関する規定は職場によって大きく異なるため、入職前に就業規則を確認しておきましょう。
参照:レベルスケールについて|【JHCA】NPO法人 日本ヘアカラー協会
パーマをかける場合の注意点
パーマについても、髪色と同様に職場によってルールが異なります。パーマが禁止されることは少ないですが、事前に規則を確認しておきましょう。
パーマ剤には強いニオイや刺激を持つものがあるため、施術のタイミングには配慮が必要です。「休みの前の晩にパーマをかける」「ニオイの少ないものを選ぶ」など、仕事中にニオイが気にならない工夫が求められます。
おしゃれ目的でパーマをかける場合でも、勤務中は髪をまとめるなどして、派手になりすぎないよう注意しましょう。
髪をセットする際の注意点
患者さんと接する機会の多い看護師にとって、髪型の選び方は衛生面や安全面で重要な意味を持ちます。ここからは、看護師が髪をセットする際の注意点を紹介します。
衛生面に配慮した髪型にする
髪の毛には細菌やウイルスが付着しやすく、不衛生な状態になりがちです。患者に髪が触れたり、ベッドに髪の毛が落ちたりしないよう、しっかりとまとめましょう。
整髪剤の使用は問題ありませんが、つけすぎてベタつきが残ると不衛生な印象を与えます。適量を心がけ、清潔感を第一に考えたスタイリングを行いましょう。
前髪が顔にかからないように整える
看護業務では、処置や観察・記録など、集中力を要する作業が連続します。前髪が顔にかかると視野が狭まり、業務に支障が出ることもあるでしょう。また、前髪が顔にかかっていると、処置の際に手で髪を払うなどの余計な動作が生じ、感染リスクの増加や業務効率の低下につながります。
ヘアピンやヘアスプレーを使用して、崩れにくく機能的なスタイルを心がけましょう。
髪で表情が隠れないようにまとめる
患者さんとコミュニケーションを図る場面では、看護師の笑顔や思いやりのある表情が相手に安心感を与えます。髪で顔が隠れていると、表情が読み取りにくく、患者さんに不安を与えてしまうこともあります。
目元がしっかりと見えるよう髪を整えることで、患者さんとのアイコンタクトが取りやすくなり、親しみやすい印象を与えられるでしょう。
看護師におすすめの髪型
どのような髪型なら、職場のルールを守りながらもおしゃれを楽しめるのでしょうか。ここからは、長時間の勤務でも崩れにくく、周囲にも好印象を与える髪型を紹介します。
ショートヘア
ショートヘアは、全体的にすっきりとした印象を与え、清潔感を演出しやすい髪型です。メンテナンスも比較的簡単で、忙しい看護師にとって実用的な選択肢といえるでしょう。
パーマをかけたりスタイリング剤でアレンジしたりすることで、さまざまな表現を楽しめます。
マッシュヘア
マッシュヘアは、全体的に丸みを帯びたシルエットが特徴で、柔らかい印象を演出できる髪型です。
髪の毛先が一直線になるよう全体を同じ長さでカットし、ふんわりとした丸いフォルムを作ります。耳周りにボリュームが出るため、出勤時は髪を耳にかけたりピンで留めたりして、顔周りをすっきりと整える工夫が必要です。
シニヨン
シニヨンは束ねた髪を横や後頭部でまとめる髪型で、上品で洗練された印象を与えます。
まとめ方によってカジュアルからフォーマルまで幅広い雰囲気を演出でき、その日の気分や場面に合わせてアレンジを楽しめるのが魅力です。このような自由度の高さから、仕事とプライベートの両方で活用できる万能なスタイルといえるでしょう。
面接を受ける時の髪型のポイント
転職活動における採用面接の場面では、髪型も第一印象を大きく左右する要素になります。限られた時間で自身の魅力を伝えるためにも、髪型選びは重要です。
面接では何より清潔感を大切にし、相手に表情がしっかり見える髪型を心がけましょう。前髪で目元が隠れると、暗い印象や消極的な印象を与える可能性があります。面接前には鏡で確認し、必要に応じてヘアピンで固定するなど、表情が明るく見えるよう工夫しましょう。
ワックスやスプレーなどのスタイリング剤は、適量に使用する分には問題ありません。つけすぎに注意し、「きちんと感」のある自然な仕上がりを目指しましょう。
面接会場への移動中は、電車や徒歩での移動により髪が乱れやすくなります。また、面接当日は緊張で汗をかくこともあるでしょう。そのため、多少の刺激で崩れることのない髪型を選ぶことも大切です。
事前に髪型の練習も行い、自信を持って面接に臨めるよう準備しておきましょう。
まとめ
看護師にとって髪型は身だしなみのひとつで、患者さんと信頼関係を築くうえでも重要なポイントになります。“清潔感”“機能性”“調和”の3つの基本原則を意識しながら、職場のルールに合わせた髪型を選びましょう。
髪色やパーマなど、どこまでが適切か迷うこともあるでしょう。迷ったときは「患者さんが話しかけやすいと感じる髪型かどうか」を基準に考えてみるとよいでしょう。
就業先のルールや見ための印象に配慮しつつ、あなたらしい髪型を見つけてみてください。
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