迷わず書ける!転職する看護師の志望動機7選と書き方のポイント

迷わず書ける!転職する看護師の志望動機7選と書き方のポイント

転職活動をする看護師のなかには「志望動機ってどう書いたらいいの?」と疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。

志望動機を考える際は「なぜ応募先に転職しようと思ったのか」「応募先で自身のスキルをどう活かせるのか」といったことを、きちんと伝えることが大切です。

今回の記事では志望動機の書き方についてのポイント、経歴別・施設形態別の例文を紹介します。好印象を与える志望動機をつくり、転職を成功させましょう。

志望動機のポイントとなる3つの要素

志望動機のポイントとなる3つの要素

志望動機を魅力的な内容にするには、以下の3つの要素を盛り込むのがポイントです。

1. これまでに積んできた経験
2. 志望理由
3. 今後の展望や自分の強み

まず“これまで積んできた経験”では、これまでの勤務先での配属部署や担当業務のほか、役職を務めた経験や新人教育の経験、委員会活動の実績などについて書くとよいでしょう。

“志望した理由”には応募先でなければ実現できない理由をあげることが重要です。また看護師になろうと思ったきっかけ、看護師として働くなかで印象に残ったエピソードも盛り込みましょう。

“今後の展望や自分の強み”には、自身の強みのうち、応募先での業務に活かせるものを記載しましょう。また応募先で働くことで、今後どういう看護師を目指していきたいのかも伝えましょう。

志望動機を書く際は、応募先に求められていることは何かを把握し、自分の強みをどう活かせるのかを伝えることが大切です。

【経歴別】志望動機の文例と書き方のポイント

【経歴別】志望動機の文例と書き方のポイント

ここからは志望動機の書き方について、経歴別の例文とポイントを紹介していきます。

第二新卒・看護師経験が浅い場合

第二新卒や臨床経験が浅い看護師は、限られた期間のなかで学んできたことを伝えましょう。

【志望動機の例】
私は現在、消化器外科病棟で働いております。

看護師としての経験はまだ浅いものの、特に手術前後の患者さんと多く接するなかで、同じ症状でも患者さんによって求められる対応は大きく異なるということに気づきました。

より患者さん一人ひとりに合わせた看護をしたいと考え、“患者さん第一”を理念としている貴院で働きたいと考えています。地域密着型の病院でありながら幅広い領域を扱うことにも魅力を感じ、貴院を志望いたしました。

子育てや介護などでブランクがある場合

子育てや介護などによりブランクがある人は、復職に向けた意気込みとともに、離職中に取り組んできたこともしっかり伝えましょう。

【志望動機の例】
私には母親の介護のため、約5年間のブランクがあります。

親の介護が落ち着いたこともあり、看護師として復職したいと考え、復職支援制度の整った貴院を志望いたしました。ブランクはありますが、介護の合間を縫ってセミナーに参加したり専門書を読んだりと、仕事に関する知識を取り入れることは欠かさず行っていました。

少しでも早く現場感覚を取り戻し、貴院に貢献できるように尽力いたします。

転職回数が多い場合

転職回数が多いことについて、「マイナス要素になるのではないか」と懸念する人もいるでしょう。

伝え方によっては転職回数が多いこともアピールポイントになりえます。以下のような内容を志望動機に盛り込むとよいでしょう。

● 幅広い分野で経験を積んできた実績がある
● 自分の強みを活かせる分野を探すのに役に立った

また志望動機には、応募先で長く働く意志があることも忘れず記載しましょう。

【志望動機の例】
これまで総合病院の病棟とオペ室、特別養護老人ホームで勤務してきました。

複数の部署・異なる施設で働くうちに、自身の知識や経験を活かしつつ、さらなるスキルアップのできるところで働きたいと考えるようになりました。

貴院は幅広い診療科を標ぼうし、多様な疾患の患者様を受け入れておられると伺っております。そのためスキルアップを図りながら長く働けると思い、志望いたしました。

【施設形態別】志望動機の文例と書き方のポイント

【施設形態別】志望動機の文例と書き方のポイント

ここからは施設形態別の志望動機の例文と書き方のポイントについて紹介します。

急性期病院を志望する場合

急性期病院を志望する人の多くは、スキルアップを目的に転職活動をしていることでしょう。

志望動機を書く際には、志望先の理念や方針と、自身の看護師像がリンクしていることを伝えましょう。

【志望動機の例】
私は現在の職場で脳外科病棟に所属し、4年間、看護経験を積んできました。

重症度の高い患者さんが多いこともあり、治療が最優先となることは重々理解する一方で、突然の病やケガに見舞われ、強い不安を抱いている患者さん、ご家族の気持ちにしっかりと寄り添えないことにもどかしさを感じています。そのため急性期医療を担いつつ、患者さんやその家族に寄り添ったケアの提供を理念に掲げる貴院の姿勢に強く惹かれました。

採用していただいた際には、これまで以上に全力で業務に取り組み、1日でも早く戦力となれるよう尽力する所存です。

慢性期病棟・療養型病院を志望する場合

慢性期病棟や療養型病院での勤務を志望する場合には、患者さんと長く関わりたいことを伝えるとよいでしょう。

急性期病棟から慢性期病棟への転職を希望する際に志望動機としてよくあがるのが「急性期は慌ただしかったため、もっとゆっくり患者さんと関わりたい」といった内容です。

一見、無難な志望動機に見えますが、「忙しくない環境でのんびり働きたい」と捉えられてしまうリスクもあります。

「一人ひとりに丁寧に向き合う看護がしたい」「患者さんと長期的に関われる環境で働きたい」といったように、言い回しを工夫することが重要です。

【志望動機の例】
私は急性期病院の外科病棟で、6年間経験を積んできました。

術前・術後管理から退院支援まで、外科看護を幅広く磨けた一方で、患者さんとあまり深く関われないことにもどかしさを抱いていました。

そうした思いから患者さんに長いスパンで寄り添える療養型病院で働きたいと考えるようになりました。なかでも認知症ケアに力を入れている貴院に魅力を感じ、志望いたしました。

クリニック・病院の外来を志望する場合

クリニックや病院の外来部門を志望するにあたっては、応募先の特徴や強みをもつ領域について、しっかり把握した上で、志望動機をつくりましょう。

「定時で上がれる職場で働きたい」「夜勤がきつくなった」といったように「ラクをしたい」と受け取られるような表現はNGです。

【志望動機の例】
これまで総合病院の産科病棟で10年ほど勤務してきました。そのなかで、生まれてきた子どもたちの健康や成長を支えたいと考えるようになりました。

地域に密着した小児科クリニックとして定評がある貴院で、地域の子どもたちの成長を見守りながら、自身の看護師としてのスキルも磨いていきたいと思い、応募いたしました。

クリニックでの勤務経験はありませんが、産科病棟での経験を活かし、地域に愛される貴院の力になりたいと考えております。

介護福祉施設を志望する場合

介護福祉施設を志望する際には、看護師として培ってきた経験を応募先でどのように活かせるのかを志望動機に盛り込みましょう。また「高齢者や障がい者の生活を支えたい」といった思いを伝えることも大切です。

応募先の施設の特徴や強み、モットーについても、しっかり調査した上で志望動機をつくりましょう。

【志望動機の例】
これまで整形外科を中心とした混合病棟で5年間勤務してきました。高齢の患者さんと接する機会も多く、高齢者の生活全般を支える看護ケアを磨きたいと思うようになりました。貴施設では利用者さん一人ひとりに丁寧に寄り添うこと、また自立支援に重点を置いたケアを大切にしていると伺い、大きな魅力を感じました。これまでの経験をもとに、利用者さん一人ひとりに丁寧に寄り添う看護ケアを行ってまいります。

志望動機を書く時のポイント

志望動機を書く時のポイント

志望動機は、あなたの熱意や適性を採用担当者に伝えるための重要な材料です。書き方ひとつで、採用担当者や上司となる人に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるかどうかが変わってきます。

ここからは採用担当者の心に響く志望動機をつくるために、押さえておきたいポイントを紹介します。

例文をそのまま使わない

インターネットや転職本で紹介されている志望動機の例文を、そのまま書き写すのはやめましょう。

採用担当者は数多くの履歴書を見てきており、例文をコピーしただけの志望動機ではすぐにコピペだと見抜かれてしまいます。また借りてきた言葉では、面接で志望動機について詳しく聞かれたとき、答えに詰まってしまうでしょう。

例文はあくまで参考として使い、自身の経験や考えに合わせてアレンジすることが大切です。あなたがこれまでに経験してきたこと、応募先で実現したいことを、自分の言葉で書きましょう。

応募先の情報をチェックする

志望動機を書く前に、応募先について調べておきましょう。施設の特徴を理解しておくと、志望動機が書きやすくなります。

まずは公式ホームページや求人情報で、応募先の施設の理念や方針、力を入れている診療科、看護体制などを確認します。もし見学会があったら、参加してみるとよいでしょう。

調べた内容と自分の経験を照らし合わせることで、「この施設だからこそ働きたい」という理由がはっきりとしてきます。また施設のことをよく理解していることが伝われば、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。

ネガティブな話題はポジティブな表現に置き換える

転職理由がネガティブなものであっても、志望動機ではポジティブな表現に言い換えることが大切です。

たとえば「人間関係に疲れた」という理由であれば「チーム医療を大切にしている職場で働きたい」、「前職ではスキルアップができなかった」のであれば「これまでの経験を活かし、新しい環境でさらに成長していきたい」といった表現にします。

「どんな看護を実践したいのか」「どんな経験を積みたいと考えているのか」という内容を織り交ぜ、前向きな気持ちを伝えることで、意欲的な人であるという印象を与えられます。

長く働きたいという意思をアピールする

採用担当者は、長期的に勤務してくれる人材を求めています。腰を据えて働く意思があることをしっかり伝えましょう。

その際は、「長く働きたいです」だけで終わらせず、「その職場で何を目指していきたいのか」まで伝えることがポイントです。

たとえば「貴院で急性期看護の経験を積み、将来的には認定看護師を目指したい」というように、応募先でどう成長していきたいのかを具体的に示しましょう。長期的なキャリアプランを伝えることで、より説得力のある志望動機になります。

文字数は200~300字程度におさめる

履歴書に書く志望動機は、200~300字程度におさめましょう。記入欄の大きさに対して空白が目立つと、意欲が低いという印象を与えてしまいます。一方で、文字を詰め込みすぎて枠からはみ出したり、ぎっしりと書きすぎたりすると、要点が伝わりにくくなります。

200~300字程度であれば、アピールしたい内容を適度にまとめられます。記入欄の8割以上を埋めるよう意識しましょう。この分量なら面接で志望動機を聞かれたときにも、2分程度で簡潔に話せます。

志望動機が思いつかないときは?

志望動機が思いつかないときは?

「志望動機が思いつかない」「何を書けばいいのかわからない」と悩む人もいるでしょう。ここからは、志望動機が思いつかないときに役に立つ方法を紹介します。

自己分析を行う

志望動機が思いつかないときは、自己分析をしてみましょう。まず、これまでの看護師経験を振り返り、箇条書きで書き出します。

● 実習や前職で学んだこと、身につけたスキル
● 印象に残っている患者とのエピソード
● やりがいを感じた場面

次に、自分が看護師として大切にしている価値観を振り返ります。「患者さん一人ひとりとじっくり向き合いたい」「チーム医療を大切にしたい」といった、働くうえで譲れない条件も整理しましょう。

これらをまとめていくと、応募先での業務に自分がどう貢献できるのかが見えてきます。自己分析を経ることで、自分らしい志望動機がつくれます。

応募先について情報収集をする

志望動機が思いつかないときは、改めて応募先の情報を集めてみましょう。施設の特徴や魅力を理解していないと、「なぜその施設を選んだのか」を具体的に伝えられません。

まず応募先のホームページや求人情報をよく読み、理念や方針、提供している医療・サービスの内容を確認しましょう。機会があれば施設見学に参加したり、その施設で働いている人に話を聞いたりするのも有効です。職場の雰囲気や現場の看護師の働きやすさを知ることができます。

情報が集まったら、自分の興味や強み、やりたいことと照らし合わせます。応募先の特徴と自分の目指す看護がどのようにつながるのかを考えることで、説得力のある志望動機がつくれます。

看護師の志望動機を書く時の注意点

看護師の志望動機を書く時の注意点

志望動機を書く際には、注意が必要な点もあります。ここからは、志望動機に書くべきでない内容について解説します。

立地に関する内容

「駅から近い」「自宅から通いやすい」といった立地の良さだけを志望理由として伝えるのは避けましょう。

立地は求人を選ぶ際の重要なポイントです。しかし立地の良さだけを理由にすると、「通いやすければどこでもいいのでは?」と思われてしまいます。

採用担当者が知りたいのは、「なぜこの施設を選んだのか」「この施設で何を実現したいのか」という点です。立地について触れる場合でも、施設の理念や力を入れている診療科など、業務内容への関心も合わせて伝えることが大切です。

待遇や福利厚生に関する内容

「給与が高い」「休日が多い」といった待遇面の良さや福利厚生の充実度を志望理由にするのは控えましょう。

給与や休日は職場選びの大切な条件ですが、これらを前面に出しすぎると、「条件が良いだけだと、合わないと思ったらすぐ辞めてしまうのでは?」「仕事への意欲が感じられない」という印象をもたれかねません。

応募先を選んだ理由は、待遇だけではないはずです。その施設に感じた魅力を伝え、どのような看護を実践したいのかを志望動機の軸にしましょう。

消極的な印象を与える内容

「勉強させていただきたい」「一から学ばせてほしい」といった表現は避けましょう。

謙虚な姿勢を示しているつもりでも、“受け身な人”という印象を与えてしまいます。中途採用では、入職後すぐに力を発揮できる人材が求められています。

志望動機を書く際は、自分から積極的に動ける姿勢を伝えることが重要です。たとえば「急性期病棟での経験を活かして患者さんのケアに貢献したい」「チーム医療の一員として、看護の質向上に取り組みたい」など、自分のスキルを業務にどう活かせるかを具体的に示しましょう。

まとめ

今回は転職活動をする看護師向けに、志望動機の書き方のポイントと例文を紹介しました。転職を成功させるためには、応募先について深く調査することはもちろん、良い印象を与えらえる志望動機をつくることが欠かせません。

記事内で紹介した例文や書き方のポイントを参考に、あなたの意欲や魅力がしっかり伝わる志望動機を考えてみてください。

看護師の求人探し・転職のことなら「スマイルナース」

看護師専門の転職サイト「スマイルナース」では、首都圏・北海道を中心に豊富な求人情報を取り揃えており、希望条件に沿った求人情報を探せます。

また会員登録(無料)をすると、専任のコーディネーターがつき、転職活動全般のサポートを受けられます。「志望動機をつくるにあたって、職場の詳細情報を知りたい」、「志望動機の書き方に悩んでいる」といった要望・相談にも丁寧に応じます。

看護師の”転職”をお考えの方へ

  • 看護師の公開求人数31,000件以上!スマイルナースの「サービス」についてご説明します。
  • 看護師専門だから出来る!面接の相談や履歴書の書き方など「失敗しない転職活動」のお手伝いをします。
  • 看護師業界に精通した専任コーディネーターが、「あなたの希望にあった求人」をご紹介します。

無料転職サポートに登録する