「今より収入を増やしたい」と考え、副業を検討する看護師は少なくありません。また「スキルを磨きたい、習得したい」「好きなことを活かした仕事をしたい」といったことも、副業をする理由として多くあがります。しかしやりたい気持ちはあっても、なかなかはじめられずにいるという人も多いのではないでしょうか。この記事では看護師も副業できるのか、またどんな仕事があるのかを解説していきます。
看護師は副業しても大丈夫?
看護師は副業できるのか、疑問に思う人は多いことでしょう。結論からいうと、看護師が副業できるか否かは勤務先次第です。まずは自身の勤める職場の就業規則を確認してみましょう。
民間病院の場合は就業規則を要確認
民間の医療機関の場合、副業できるかどうかは所属する病院・クリニックによって異なります。副業の可否については職場の就業規則を確認してみましょう。就業規則に副業禁止の記載がある職場で副業をしてしまうと、規則違反で懲戒処分となります。なかには解雇になる場合もあるため、注意が必要です。
また特定の職業・仕事をすることだけを禁止としている職場もあります。副業をする前には必ず、就業規則を確認しましょう。もし明確な決まりがわからなければ、総務部や人事部に確認するとよいでしょう。副業NGの職場であっても、交渉により許可された事例もあります。まずは相談してみることをオススメします。
公立病院は法律により副業が禁止されている
都立・市立・国立病院といった公立の病院で働く看護師は、公務員にあたります。そのため副業はできません。公務員の副業禁止については、「国家公務員法103条」および「地方公務員法38条」で以下のように定められています。
「国家公務員法103条」
職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。(引用:国家公務員法103条)
「地方公務員法38条」
職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。ただし、非常勤職員(短時間勤務の職を占める職員及び第二十二条の二第一項第二号に掲げる職員を除く。)については、この限りでない。
(引用:地方公務員法38条)
このように現行法では副業は禁止されています。とはいえ柔軟な働き方が進められている昨今。将来的に公務員の副業が解禁される可能性もゼロとは言い切れないでしょう。
副業できる病院への転職も考えてみよう
就業規則で副業が禁止されているのであれば、副業可能な職場へと転職することも選択肢の一つです。正社員と単発派遣を組み合わせたり、パートと日払いの仕事を組み合わせたり。副業により働き方の幅を広げることも可能です。スマイルナースでは扶養内パートや派遣求人を多く取り扱っています。ぜひ参照してみてください。
看護師として働く人の中には、今よりも高い収入を得たいと考える人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、高年収を目指せる看護師の働き方について解説します。高収入を得るための具体的な方法をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。 看護師でも[…]
副業に活かせる看護師のスキル
副業をするからには看護師資格が活きる、あるいは本業の糧となるような仕事を選びたいという人が多いことでしょう。看護師として培ったスキルや経験を改めて振り返り、副業に活かせるものがあるかどうかチェックしてみましょう。
看護師は、病院やクリニックで働く職種というイメージを持つ人が多いでしょう。しかし、病院やクリニック以外にも、看護師資格が役に立つ職場はたくさんあります。 この記事では、看護師がステップアップした際の働き方や、看護師資格が使える珍しい働[…]
看護師資格や専門知識
看護師資格は高度な知識とスキルを必要とする資格です。臨床経験を積んだ看護師には注射や点滴、採血といった基本的な手技が身についています。これらは毎日の業務の中で自然と行っているため、あまり意識したことがないという看護師が多いかもしれません。
ただ、その中から得意なものを把握しておくと、自身の強みが明確になります。得意なこと、好きなことを副業にしたいという看護師はとくに、それをどういった場面で活かせるかも考えてみましょう。
高いコミュニケーション能力
看護師は一般的に、医療機関や介護福祉施設などで働いています。いずれの職場も人とかかわることが多く、知らず知らずのうちに高いコミュニケーション能力が備わっているものです。また医療機関で働く看護師は、患者が訴える病状を的確に医師や他の専門職へと伝達する場面も多々。
物事を正確にとらえ言語化する、わかりやすく伝える力もそのうちの一つです。これらのコミュニケーション能力は、さまざまな職場で重宝されることでしょう。
体力的・精神的なタフさ
看護師の仕事は日勤・夜勤を交えた不規則なシフト制勤務になることが多く、体力的な負担も少なくありません。また医療機関では重症患者と向き合うこともあり、精神的なタフさも求められます。
長時間の立ち仕事、緊急搬送時の受け入れ対応、ベッドへの移乗など、心身にプレッシャーのかかる場面も多い看護師の仕事。激務を重ねることで培った心と体の強さは、ほかの職種にはない大きな財産です。
自宅でできるおすすめ副業4選
体力的な負担を抑えて副業するには、自宅でできる仕事を選択すると良いでしょう。在宅ワークの場合、自宅が職場となるためプライベートの空き時間を活用しやすいというメリットがあります。ここからは、看護師の資格や経験を活かせる在宅ワークを紹介していきます。
医療系コールセンター
医療系コールセンターは、健康やヘルスケア分野の問い合わせ対応に特化したコールセンターです。食品系の企業、健康器具を扱う企業、保険会社や製薬会社、医療機器メーカーなどに設置されています。
アルバイトで雇用されることが多く、給与は時給制。主な仕事内容は、顧客から寄せられる質問や相談への対応です。医療機器や医薬品、健康に関する相談や検査結果にまつわる質問など、多岐にわたる内容を扱います。場合によっては医療機関の受診を促したり、サービス紹介をしたりすることも。軽い相談から一刻を争う深刻なものまで幅広く、看護師としての経験や判断力が活きる仕事です。
また顧客と電話やテレビ電話で会話をする仕事のため、まわりが静かであることが欠かせません。子どもやペットがいる場合にはその点も加味して検討しましょう。
医療系ライター
医療系ライターとして働く場合は、フリーランス向けの業務委託案件を受けることが多くなります。自身の裁量で仕事を選択することができる点が大きな特徴です。ただし、フリーランスとして働く場合には、自身で確定申告を行わなくてはいけません。怠ると脱税になってしまうため注意しましょう。報酬は文字単価で決まることが多く、1文字あたりの相場は1.5~3円です。
仕事を受注するには、業務委託の仕事を扱うWebサイトを使用すると良いでしょう。依頼される記事の内容はさまざまですが、看護師としての知識と経験を活かせるものを選ぶこともできます。医療系記事の執筆は高い専門知識が求められるとあって、有資格者を募集条件としていることも少なくありません。
もちろん医療系以外の記事を執筆することもできます。自由度が高く、パソコンでの文字入力や文章を考えることが苦ではない人に向いています。
保健指導
保健指導を行うには「保健師」の資格があると有利です。とくに予防医療についてなど専門的な助言を行う場合は、保健師資格を有することが求められます。なかには看護師資格のみでできる仕事もあり、いずれ保健師資格を取得したいと考えている人には学習の場にもなるでしょう。
保健指導を副業にする人はアルバイトを選択することが多く、その場合の給与は時給制です。在宅勤務での保健指導には電話やビデオ通話を活用します。主な仕事内容は、病気の予防や健康アドバイスや指導など。看護師にとって身近な内容が多く、臨床現場で培ったスキル・経験を活かしやすい仕事です。またコミュニケーション能力を磨けるため、本業のスキルアップにもつながります。
モニター活動
モニター活動とは「覆面調査」のことです。患者として医療機関に足を運び、医師の診察や看護師・医療事務スタッフの対応などをチェックします。医療機関に勤めている看護師にとっては、自身の職場以外の様子を観察できる機会。良い点を本業の参考にできることも特徴です。
覆面調査は医療機関の受診時間に行う必要があるため、平日の日中に働くことがほとんど。本業が休みの日に働きたい看護師向けといえるでしょう。比較的柔軟にシフトを調整しやすいこともポイントです。
収入は件数制となることが多く、1件あたり1,000〜5,000円ほど。時給に換算すると1,000円を下回るケースも少なくありません。給与面に物足りなさを感じる場合もあるものの、スポットで働ける点はメリットです。
Web健康相談
Web健康相談とはWeb上で完結する健康相談サービスのことです。サービスの利用者がWebシステムに相談内容を入力すると、保健師や看護師から文面で返信がきます。直接顔を合わせることなく、健康管理のプロである保健師や看護師に健康相談ができるため 、近年人気が高まっています。
利用者は電話やビデオ通話は使用せず、相談内容をWeb システムに入力するだけでよく、時間や場所を選ばず、気軽に健康相談をすることができます。
相談内容の一例としては、「生理不順について気になっている。デリケートな話題だから人と顔を合わせずに相談がしたい」「健康診断の結果で判定の悪い項目がある。その数値が悪いと何が問題なのかがよくわからないので、文面でアドバイスがほしい」「介護について助言がほしいけれど、仕事が忙しくてどこかに相談に行く時間が取れない」など。
「直接話すのははばかられる」「アドバイスを文面で残したい」「プライベートが忙しく、まとまった時間が取れない」といった人から重宝されています。
オンライン講座の講師活動
看護師向けのオンライン講座の講師を務める際には、看護師資格を持っていればよく、ほかの資格を求められることはほとんどありません。講座の内容は「医療安全について」「心不全患者の看護」「終末期の緩和ケア」「院内での急変時の予防と対応」など看護師のスキルアップに向けたものが中心で、 看護師としての心構えから手技のポイントまで多岐にわたります。
知識や経験が必要なため、看護師としての実務経験が豊富な人、保健師・助産師、認定・専門看護師など、看護職の上位資格を有する人が活躍しています。誰かに物事を教えるには、該当の項目を改めて学び直したり、最新の情報を取り入れたりする必要があります。そのため収入以外のメリットも大きな仕事といえるでしょう。
看護師が空き時間にできるおすすめ副業5選
本業と並行して医療機関や介護福祉施設などで働く看護師もいます。ここからは、副業としてはじめやすい仕事やスキルアップにつながる仕事を紹介していきます。
健診・検診のパート
健診センターや学校、企業などで行われる健康診断をサポートする仕事もあります。単発派遣や短期アルバイトなどで募集している職場も多く、シフトの自由度が高い副業です。本業が休みの日の日中に働ける職場を比較的探しやすいこともメリットといえます。時給の相場は1,500〜2,000円程度。とくに採血が得意な看護師から人気があり、将来的に健診・検診部門への転身を視野に入れてはじめる人も多数。採血やコミュニケーション能力に磨きをかけたい人にもオススメです。
また健診・検診業務で、今すぐ命にかかわるような重大な局面に遭遇することはほぼありません。精神的な負担が少ないことも、本業の合間で続けていきやすい理由といえるでしょう。
訪問看護のパート
訪問看護師は主に訪問看護ステーションに所属し、個人の自宅や介護福祉施設へ赴き、看護ケアを行います。かかわる人は利用者本人だけでなく、その家族や主治医、ケアマネジャー、介護スタッフなど多数。多職種と連携する機会も多く、対人スキルが活きる仕事です。
職場が受け入れる利用者の医療依存度などにもよるため時給の相場にはやや幅があり、1,300〜2,000円前後。ニーズが高まる近年は、時給2,000円以上の高給与を支給する職場も増えています。
訪問看護の仕事はハードルが高い印象もあるかもしれませんが、独り立ちの前には必ず研修が行われます。先輩が訪問に同行してくれるので、仕事の進め方や決まりごとなどを着実に覚えていけるでしょう。手技の面で本業と通ずるものが多い点も特徴です。
クリニックでのパート
医療機関に務めている看護師にとって、クリニックでのパートはふだんの仕事と大きな差がなく、比較的はじめやすい副業といえるでしょう。クリニックが営業しているのは主に日中。そのため日勤帯の求人募集が大半を占めます。ただし、病棟・透析・訪問診療・訪問看護などの部門を持つクリニックでは、夜勤スタッフの募集を行っていることもあります。
時給の相場は日勤のみの外来勤務で時給1,600〜1,700円ほど。病院の病棟などと比べ急変対応が少なく、精神的なハードルはやや低めです。週1日勤務など少ない日数で募集しているクリニックもあるため、ライフスタイルに合わせやすい仕事ともいえます。
献血ルーム
献血ルームで働く看護師は、主に採血を担当します。ほか、問診や受付、注意事項の説明、記録など付随する業務を行うことも。毎回同じことを繰り返すため精神的な負担が少なく、仕事を覚えやすい点が特徴です。また駅や行政機関に併設されている施設も多く、アクセスしやすいこともメリットといえるでしょう。
献血ルームが開所しているのは日中のため、勤務するのは日勤のみ。夜勤での副業ではなく、本業が休みの日に働きたい看護師に向いています。
一部事務業務などもありますが、仕事の中心は採血です。そのため基本的なスキルが身についていればはじめられるものの、採血が得意な看護師がより重宝されます。
なお日本赤十字社の求人募集情報によると、非常勤の看護師の給与相場は全国平均で時給1,400~1,700円。地域によって大きな差があり、東京都・神奈川県・埼玉県・大阪府・兵庫県といった人口の多いエリアでは、時給1,700~2,200円と高めです。
夜勤パート
看護師の副業としてもっともポピュラーなのが夜勤パートです。勤務先の選択肢は幅広く、病院の病棟や救急外来・ICU等のほか、有床クリニックや特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・有料老人ホームをはじめとした介護福祉施設で働く人もいます。施設形態や職場によって給与にはばらつきがあり、日給25,000~30,000円前後が相場です。
週1日から相談できる職場が多く、柔軟なシフトで働ける点が魅力。仕事内容は職場によりますが、日勤帯の仕事と大きな差はありません。また夜間はスタッフ数が少ないものの、患者や施設利用者の就寝時間にあたるため、業務量そのものは減る傾向にあります。忙しくなる日もあるとはいえ、ある程度のゆとりをもって勤務できます。
ワクチン接種会場のアルバイト
1日にたくさんの人が訪れるワクチン接種会場には、多くの看護師の手が必要です。そのため単発アルバイトや単発派遣のスタッフを募集しているケースも多々。給与は地域により幅があります。
看護師は予防接種前の問診、予防接種、予防接種後の健康状態の観察を行います。インフルエンザや新型コロナウイルスなどです。病院やクリニックの外来で働いている人にとっては身近な業務のため、苦労なく慣れることができるでしょう。
イベント看護師のアルバイト
イベント看護師は「イベントナース」とも呼ばれ、大きなイベントでの体調不良やケガに見舞われた人の応急手当を担当します。スポーツ大会やコンサート会場、お祭り会場など、人がたくさん集まる場所に配置されます。
また家族連れでの来訪が多い住宅展示場や商業施設で働く機会もあります。その場合は 来場者の体調不良やケガの手当以外に、子どもの“一時預かり”を行う託児所の役割も担います。給与は日給制のところが多く、地域差があるものの日給10,000円程度が相場です。実働8時間で換算すると、時給1,250円前後となります。
看護系以外で副業するなら
接客・飲食業界の仕事はとくに、コミュニケーション能力が求められます。看護師の資格自体は活かせませんが、対人スキルは存分に活かせます。臨床の現場で培ったコミュニケーション力を発揮し、看護師以外の副業を選択するのも良いでしょう。また本業とは異なる分野に挑戦するという選択肢もあります。
アルバイトやパートで働く
アルバイト・パートは学生時代に経験した看護師も多いことでしょう。一度経験していれば働き方をイメージしやすく、応募への精神的なハードルは低め。看護師の資格は活かせずとも、なにかしらの副業をしたいという人は、過去に経験している業種を選択するのも一つの手です。
また最近ではスキマバイトアプリなどの普及により、単発アルバイトもはじめやすくなっています。なかでも接客スタッフ・厨房スタッフなど、特殊なスキルや特別な資格を必要としない仕事が人気です。とくにカフェや居酒屋は単発アルバイトから長期的なアルバイトまで広く募集されていることが多く、条件にマッチした仕事を見つけやすいでしょう。
ほか、家事代行もスキマバイトとしてメジャーになりつつある仕事です。仕事や育児に追われ家事に時間を割けない人に代わり、自宅・オフィスを訪問し掃除や調理を実施。1日3時間など短い時間からはじめられ、家事を得意とする人から注目を集めています。
フリーランスとして働く
フリーランスとして働くことのメリットに、在宅勤務のできる仕事が多い点があげられます。スキマ時間を活用しやすく、不規則な働き方をしている看護師にも続けやすい副業です。
仕事内容は多種多様ですが、ライター・イラストレーター・編集者・動画クリエーター・カメラマン・画像編集者・アフィリエイター・Webマーケターなどが代表的です。自身の得意なものや趣味を活かせる内容が多く、プライベートのスキル磨きの一環として選ぶ人もいます。
フリーランスの場合、仕事内容や勤務時間・就業日数を決定するのはすべて自分自身です。そのため、納期に向けたスケジュール調整や作業の進捗管理が必須となります。看護師の仕事は体が資本。自己管理はふだんから欠かせません。フリーランスの働き方は、自己管理スキルの備わった看護師とは相性が良いといえるでしょう。
看護師の副業は転職サイトで探すのがおすすめ
求人を探して医療機関や介護福祉施設のホームページを訪れても「副業OK」「Wワーク可能」といった記載はなかなか見つからないことでしょう。看護師が副業として働ける仕事を探すには、転職サイトの利用がオススメです。
転職サイトには正社員の仕事だけでなく、パートや派遣看護師専門の転職応援サイトまた勤務先の選択肢も、病院やクリニック、デイサービス・訪問看護ステーションをはじめとした介護福祉施設、保育施設などスマイルナースに会員登録をすると、メールマガジンで希望に合った求人や新着求人の情報を受け取ることができます。どんな働き方がいいか、どんな場所で働きたいか悩んでいる人も、まずは登録をしてみてください。
副業が向いている看護師はどんな人?
副業をすることで収入はアップします。本業の給与面に不満がある看護師は、副業をすることで満足感を得られるでしょう。また本業の仕事内容そのものに満足していない看護師にとっては、副業が良い気分転換になる場合もあります。
新たなスキルを獲得して自己成長したい
新たなスキルを身につけたり既存のスキルを磨いたり、副業を自身の成長のためと位置づける人もいます。「本業に満足していない」「看護師以外の専門性を獲得したい」といった理由で副業をはじめる看護師も多くいます。
たとえば、趣味の延長で、また創造性を活かしてアート関連の副業をはじめる人も。さらに、マーケティングスキルやビジネススキルを習得し、起業の可能性を模索する人もいます。
現在の仕事では得られない満足感・スキル・やりがいを得るために副業の仕事を選ぶのも一つの手です。自身の新たな可能性と出会いたいという人は、単発バイトでさまざまな仕事を経験してみるのも良いかもしれません。
収入を増やしてより豊かに生活したい
副業の目的の多くは、収入を増やすことです。「今よりもっと良い部屋に住みたい」「趣味に使えるお金を増やしたい」「老後を見据えて貯蓄に回したい」「物価高の影響で生活が苦しい」など事情はさまざま。副業によって収入を増やすことはできますが、自分自身の自由な時間が削られていくことは必然です。
本来であれば休息や遊び・学びの時間となるはずの時間。それを使って働くからには、低単価な仕事や時給が低い仕事は避けるのがベター。せっかく副業をするのなら、自身の生活の質を向上するのに足る収入を得られる選択をしましょう。
副業先を選ぶ際の3つのポイント
副業先を選ぶ際に給与を重視する人は多いでしょう。ただ、ほかにも注目すべきポイントがあります。ここからは、副業をはじめるうえで何をチェックすべきなのか解説していきます。
専門知識やスキルを活かせるか
看護師資格は簡単に取得できるものではありません。だからこそ、その資格を持っているだけで社会的な信用度は高まります。看護師資格を活かせる仕事以外に就く場合でも、自身の大きな武器となることでしょう。
また看護師が活躍する職場はいずれも、高い専門性が求められる現場です。そのため報酬単価や時給も高い傾向にあります。高収入を目指し、看護師としてのスキルを活かせる副業を選ぶ人も多くいます。
ムリせず働けるか
あくまでも本業は看護師としての仕事です。副業で収入増やスキルアップを目指すのも大事ですが、本業をおろそかにしては本末転倒です。副業に力を入れすぎて、体調やプライベートに影響をきたすことがないよう注意しましょう。そのためには、自身の体力や本業による疲労度を十分に把握しておくことも大切です。「あとどのくらい仕事をプラスしても大丈夫か」ペース配分を見極めてから副業の仕事量を決定するようにしましょう。
在宅勤務ができるか
移動時間がかからないことや仕事の準備時間が短く済むこともあり、在宅勤務は時間を有効に活用できる働き方です。自宅が職場となるため仕事の合間に子どもの世話もでき、育児中の人からも人気があります。とくにWebライターの仕事は特別な資格を持っていなくてもはじめられ、求人も多数。また医療系メディアの場合は現役看護師が優遇される傾向にある分、単価も高めです。働きやすさと収入アップの両方を実現したい人に好まれます。
看護師が副業する際に注意すべきポイントとは?
本業があってこその副業です。本業を優先することはいうまでもありません。そのほかに、税金や保険といった制度面で注意すべき点を解説していきます。収入面にも大きく関係することなので、しっかりと把握しておきましょう。
事前に就業規則を確認する
就業規則で禁止されている場合、副業はできません。副業そのものは禁止されていても「特定の分野の副業は認める」というケースもあります。就業規則に抵触しペナルティを受けるのを避けるためにも、就業規則は細かく確認しておくことが大切です。わからないことがある際は、総務部や人事部などの担当部署へ確認してみましょう。余計な不安やストレスを抱えずに働くことも、副業をしていくうえで重要なポイントです。
確定申告が必要になる場合も
副業の所得が20万円を超える場合は「確定申告」が必要になります。確定申告により職場に副業を知られてしまうこともありますが、確定申告を行わずにいると脱税になります。所得が20万円を超える人は必ず確定申告を行いましょう。対象となるのは「所得」であり、副業による「収入総額」から交通費や経費を差し引いた額です。ふだんから領収書をこまめに管理するなどしておくと、スムーズに手続きができます。
社会保険の扶養から外れる場合も
2024年12月現在では、「学生ではない」「週の所定労働時間が20時間以上」「賃金が月8.8万円以上」「雇用する見込みが2か月以上」の4つの条件を満たす人は社会保険に加入する必要があります。家族の扶養範囲内で働いている人は、副業により扶養から外れないよう注意しましょう。副業先でも保険に加入してしまうと、保険料は二重で支払うことになってしまいます。扶養内で働く人以外も気をつけましょう。
バレずに副業するポイント
就業規則で禁止されていなくても、職場や同僚に副業をしていることを知られたくない人も多くいることでしょう。ここからは、周囲に知られずに副業をするポイントを解説していきます。
周りに言わない
「職場にバレずに副業をしたい」という人にオススメなのが、副業していることを口外しないことです。とくにお酒の席など口が軽くなりやすい場では要注意。ちょっとした会話で同僚に知られてしまい、そこから上司に伝わってしまうことも少なくありません。
信頼できる相手であっても安易に口にするのは控えておくのが安全です。噂として広まることを防ぐためにも、本業の関係者には副業の話をしないよう心がけましょう。
勤務先から離れた場所を選ぶ
本業の勤務先の近くで働いていると、その姿を見られてしまうこともあるでしょう。仕事をしている姿を目撃されてしまえば言い逃れはできません。働くエリアも慎重に選びましょう。上司や同僚だけでなく、患者や施設利用者、その家族と会ってしまうことも危険な要素。「〇〇で〇〇さんを見たよ」といった雑談をきっかけに職場に知られてしまうこともあります。とくに、コンビニやスーパーといった不特定多数が利用する場所は避けましょう。
本業をおろそかにしない
一番大切なのは、本業に支障をきたさないことです。副業に力を入れすぎてしまえば、体力的にも精神的にも疲れてしまいます。その結果、周囲から不審に思われ、副業をしているのを知られてしまうことも考えられます。あくまで副業は本業にプラスして行うものです。本業に集中できるように調整し、ムリのない範囲で続けていきましょう。また、収入の軸も本業にあります。体調を崩して本業も副業も休むといったことにならないよう、注意が必要です。
まとめ
看護師が副業やWワークができるかどうかは、本業の就業規則によります。副業先を探す前に、現在働いている職場の就業規則を必ず確認しましょう。就業規則で副業が禁止されている場合には、懲戒処分が下り、解雇になることもありえます。就業規則を読み込んでもよくわからないときは、総務部や人事部に確認してみるのをオススメします。
副業先を決定する際には「本業と両立して続けられるかどうか」が何よりも大切です。「シフトが柔軟に相談できる」「仕事内容が現職のものと近い」「体力的に無理がない」といったポイントをチェックすると良いでしょう。
本業をおろそかにしないことは、副業やWワークをするにあたって忘れてはいけないことです。収入を増やすことばかりにとらわれず、本業と副業を上手に両立できる仕事を探しましょう。
看護師の求人探し・転職のことなら「スマイルナース」
スマイルナースでは、病院・クリニック、介護福祉施設、保育施設などさまざまな職場の求人を取り扱っています。短期で働ける職場や少ない日数の勤務も相談できる職場、Wワークのできる夜勤専従パートの仕事も多数。スマイルナースに会員登録をすると、看護師の転職支援に特化したコーディネーターのサポートを無料で受けることができます。
「仕事や家事に追われて、副業先探しがなかなか進まない」という人も、職場探しがスムーズにできるはずです。まずはサイトを訪れ、ぜひ会員登録をしてみてください。