得意分野は看護師の履歴書に必須!自己PR方法や例文を紹介

看護師として就職活動を行ううえで、自分の得意な分野をアピールすることは重要です。とはいえ、履歴書にどのように書けば良いのか、アピールの仕方がよく分からない人は多いのではないでしょうか。

得意分野の選び方やアピール方法によっては、自分の魅力がうまく伝わらず、逆にマイナスイメージにつながる可能性もあります。

今回は、看護師が履歴書に記載するべき看護師の得意分野について、自己PRの作り方と注意点を解説します。具体的な例文も紹介するので、就職活動を成功させたい人はぜひ参考にしてください。

履歴書に記載する看護師の得意な分野とは

履歴書に記載する”得意な分野”とは「看護師としての業務に活かせること」が大前提です。ここでは、以下3つに関して詳しく解説します。

● 得意な分野は、業務に活かせるものを指す
● 得意な分野にはあらゆることが含まれる
● 得意な分野と「好き」は異なる

得意な分野は、業務に活かせるものを指す

履歴書に記載する「得意分野」は、看護師の業務に活かせるものを指します。たとえ高い実績や受賞歴があっても、業務に活かせないことは選考にあたってプラスにはなりにくいため、注意が必要です。もちろん、看護実務に関わることだけに限定する必要はありません。

例えば、ピアノなどの楽器演奏は日々の練習の積み重ねが上達のカギとなるため、根気強さをアピールできます。スポーツが得意であれば、体力が必要な看護師業務に向いていると印象付けられます。複数人で行う楽器演奏やスポーツは協調性とチームワークが必要なため、好評価につながるでしょう。

看護師の業務には、患者指導のパンフレットや資料の作成も含まれます。イラストを書くのが得意だったり、パワーポイントやWordなどを使った書類作成が得意だったりすると、アピールポイントになります。

得意な分野にはあらゆることが含まれる

”得意な分野”は特定の事柄を示したものではなく、学科や特技など、幅広いことが含まれます。得意な分野は他者より優れている部分でもあるため、自己PRにつなげやすいでしょう。

例えば、英語や中国語など、外国語に長けていると外国人患者の対応ができるというアピールになります。留学経験の有無やTOEICの点数など、どれだけの語学力があるかを具体的に記載しておくとよいでしょう。

自分の得意な分野と先方があなたに求める業務内容が合致すると、採用後の活躍が期待できるため、合格につながりやすくなります。ただし、ギャンブルや体に悪いイメージを持たれやすい内容は、たとえ業務に活かせる特技であっても印象が悪くなる可能性が高いので、履歴書には記載しないようにしましょう。

「得意な分野」は「好き」とは異なる

「得意」と「好き」を混同する人もいるかもしれません。しかし、必ずしも「得意」と「好き」は同じとは限りません。

得意なことは、実績や客観的な評価が軸になります。一方、好きなことは主観的な概念です。好きなことは、自分の思い通りになるから「好き」なこともあるでしょう。看護業務とは関連のない好きなことを書いてしまうと、アピールポイントにならない場合があるので気をつけましょう。

得意な分野を活かした自己PR文の作り方

得意な分野を活かした自己PR文を作るポイントは、主に以下の4つです。

● 自己PRの構成を理解する
● 志望先の情報を取り入れる
● なるべく空欄を作らない
● 自分の言葉で書く

それぞれ解説します。

自己PRの構成を理解する

自己PR文は、「自分の強み」→「エピソード」→「業務にどのように活かせるのか」という3つの構成で作ることが大切です。

得意な分野で得られた技術などが「自分の強み」、得意だと判断できる理由が「エピソード」、業務との関係が「どのように活かせるのか」にあたります。

自己PR文を作成する際、長文にならないよう注意しましょう。自己PRの最後には、「自分の得意分野を業務に活かし、意欲的に働きたい」という意志を示すと好印象につながります。

志望先の情報を取り入れる

自己PRには、志望先の情報を取り入れるようにしましょう。どの病院にも当てはまるような漠然とした文章では、志望先への熱意が伝わりづらくなります。

志望先の病院のホームページを確認して病院の理念や強み、看護部の方針を把握し、自分の得意分野とリンクさせた文章を作ることが大切です。病院のニーズに合わせた自己PR文が作成でき、プラスの印象を持ってもらいやすくなるでしょう。

なるべく空欄を作らない

履歴書のPR文を作成する際、なるべく空欄を作らないよう注意しましょう。空欄が多いとアピールすることがない、自信がない、魅力がないといったマイナスイメージを持たれる可能性があります。

とはいえ、細かい文字でびっしり書く必要はありません。小さすぎる文字は読みづらく、相手に負担を与えます。また、相手の立場で物事を考えられない人だと思われることもあり得ます。読みやすい文字で自己PR欄の8割が埋まる文章を作成しましょう。

自分の言葉で書く

自己PR文は、自分の言葉で書くようにしましょう。インターネット上の例文をコピーした文章やありふれた内容では、自分の強みや得意分野が伝わらないからです。

また、仮にコピーした文章だと気付かれた場合、信用をなくし、採用されない可能性も高くなります。

これまでの経験などを織り交ぜ、自分にしか書けない文章にすれば、採用担当者に好印象を持ってもらえ、採用につながりやすくなるでしょう。

得意な分野を取り入れた自己PRの例文

得意な分野を取り入れた自己PRの例文を、以下のケースごとに紹介します。

● 部活動での成績を用いた自己PR
● 看護学校の得意科目を用いた自己PR
● 現場での実体験を用いた自己PR

それぞれ見ていきましょう。

部活での成績を用いた自己PR

新卒や看護師としての経験が浅い場合には、部活動での成績を用いた自己PR文を作成するとよいでしょう。

以下、例文です。

私の強みは、チームワークを大切にしながら行動できることです。
学生時代は吹奏楽部に所属し、フルートパートのリーダーを担当していました。各メンバーの特徴や長所を把握して役割を調整したり、メンバー間の意見を取りまとめたりしていました。
他のパートとの関わりも増やせるよう、積極的に行動したり、良好な関係を築けるよう工夫していました。
貴院でも、協調性を発揮し、スタッフ同士の連携がスムーズになるよう尽力いたします。

看護師としての経験が浅くても、即戦力となれる部分があることをアピールしましょう。

看護学校の得意科目を用いた自己PR

看護学校で得意科目があった場合には、実際の看護業務につながりやすく、好印象を持たれやすいでしょう。

以下、例文です。

私は、イラスト作成が得意です。
看護学生の頃、受け持ち患者様に退院指導をする際、得意のイラストを用いてパンフレットを作成して渡したところ「とても見やすく描かれていて、分かりやすいね」と言っていただけました。
会話や文字だけでは伝わりづらい点を、それぞれの患者様が分かるようにイラストを交えたこと、指導を心がけました。
貴院でも、退院指導や教育入院の際、患者様一人ひとりの個性を大切に、また、個々の目線に立った看護を行っていきたいと考えております。

資料やパンフレット作成なども看護師業務の1つです。イラスト作成だけでなく、患者の立場に立った指導が得意だというアピールができれば、好印象を与えられます。

現場での実体験を用いた自己PR

看護師としての実務経験がある場合、現場での実体験を用いた自己PR文を作成するとよいでしょう。

以下、例文です。

私は、どんなに忙しい時も患者様との対話を大切にしています。
これまで働いてきた職場は、入退院や緊急入院が多い病棟でした。忙しい中でも、患者様と接する時にはしっかりと目を見て話す、患者様のテンポに合わせてコミュニケーションをとる、話の腰を折らないように傾聴するといったことに努めていました。
退院された患者様の中には、外来通院の際、病棟まで挨拶に来てくださる方もいらっしゃいました。
貴院でも、患者様とのコミュニケーションを大切にし、一人ひとりに寄り添った質の高い看護を実践したいと考えております。

自身が行った看護が患者に対してどういう影響を与えたか、という点をアピールすると好印象につながります。

得意分野から自己PR文を作るときの注意点

得意分野から自己PR文を作る際、以下4つに注意が必要です。

● 志望動機と同じ内容にしない
● 得意なことは1つに絞る
● 経歴の羅列にしない
● 嘘や誇張した内容は書かない

それぞれ解説します。

志望動機と同じ内容にしない

自己PR文と志望動機は、同じ内容にしないようにしましょう。志望動機は、その職場でなぜ働きたいと思ったのか、理由やきっかけにあたるものです。その一方で、自己PRは自分の得意な分野や強みを活かし、志望先にどのように貢献できるかを示すもので、志望動機とは異なります。

自己PR文と志望動機の役割を正しく理解し、それぞれ書き分けるようにしましょう。

得意なことは1つに絞る

自己PR文を作成する際、複数の得意分野をアピールしないようにしましょう。人によっては、得意な分野がいくつもあり、あれもこれもと盛り込みたくなるかもしれません。しかし、1つの文章の中に複数のアピールポイントを入れてしまうと、一番伝えたいことがぼやけてしまい、採用担当者に伝わりにくくなります。

文章の中に入れるアピールポイントは1つに絞り、きちんと強みをアピールすることが大切です。

経歴の羅列にしない

自己PR文を、ただの経歴の羅列にしないよう注意しましょう。得意な理由を示すために、実績などを多く入れてしまうと、自分の経歴を紹介するだけの「職務経歴書」のような文章になってしまいます。

自己PR文では、実績だけでなく、過去の経歴からなにを学び、転職先でどのように活かせるのかを詳しく伝える文章を作ることが大切です。文章の中に自分の価値観や考えを入れると、オリジナリティのあるものになるでしょう。

嘘や誇張した内容は書かない

得意分野が思いつかないからと言って、自己PR文に嘘や誇張した内容は書かないようにしましょう。自分を良く見せようとして嘘や誇張した内容を書くと、面接時の答えと矛盾してしまい、印象が悪くなります。

自己PRは、得意分野や強みをアピールするだけでなく信頼を獲得するためのものでもあります。正直に記載しましょう。

得意分野が見つからないときの対策

いくら考えても得意分野が見つからないときの対策として、以下の3つが挙げられます。

● 自分の強みを家族や友人に尋ねる
● 求める人材像から逆算して考える
● 特技・自己PR欄の小さい履歴書を使う

それぞれ見ていきましょう。

自分の強みを家族や友人に尋ねる

自分の得意分野が見つからない場合、家族や友人に尋ねてみるとよいでしょう。

自分のことをよく知る家族や友人に尋ねることで、自分では気が付いていない強みを教えてもらえるかもしれません。また、自分では弱みだと思っていたことが、他人からは強みに見えていることもあるでしょう。

客観的な視点から意見を聞いてみると、自分の得意分野が見つかりやすくなります。

求める人材像から逆算して考える

得意分野が見つからない場合、志望先の病院の方針や看護理念、求めている人物像からニーズに適した得意分野や強みを逆算して考えるのも有効です。

自己PR文の内容が、志望先の病院が求める人材像にマッチしているほど、採用される可能性は高くなります。まずはホームページで志望先の理念や方針、求める人材像を確認してみましょう。

特技・自己PR欄の小さい履歴書を使う

自分の得意分野が見つからない場合、自己PR文が短くなったり、履歴書のフォーマットが埋まらなくなったりする可能性があります。

履歴書のフォーマットには多くの種類があります。特技や自己PR欄が小さいものや、自己PRと志望動機が一緒になっているような履歴書を使うのも1つの方法です。

ただし、面接では自己PRや特技などを聞かれることは多いものです。根本的な対策にはなりづらい点には注意しましょう。

まとめ

この記事では、看護師が履歴書に記載する得意分野とはどういったものなのか、自己PRの作り方と注意点を解説しました。

履歴書に記載する得意な分野は、過去の経験などから見出した自分の強みで、看護師としての業務に活かせるものです。自分の得意分野が見つけられない場合は、家族や友人に聞いてみたり、志望先の求める人材像や看護方針から逆算して考えたりすることをお勧めします。

今回ご紹介した自己PRの例文や記事の内容を参考に、ぜひご自身なりの得意分野を見出し、自己PR文を作成してみてください。

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