内科看護師になるための志望動機を紹介!採用につながる例文や注意点とは

内科看護師になるためには、採用担当者の心に響く志望動機を書くことが大切です。とはいえ「内科看護師にはどのような特徴や役割があるのか」「どのような仕事内容なのか」よく分からない人は多いのではないでしょうか。

一口に内科といっても、扱う診療科目や受け入れる患者層は多岐にわたります。この記事では、内科看護師の特徴や求められるスキルなどについて解説します。新卒で内科看護師として働きたい人や、内科への転職を検討している人は、内科看護師としての仕事が自分に適しているか、判断する材料にしてください。

内科看護師の特徴や役割

内科看護師の特徴や役割について、それぞれ解説します。

内科とは

内科とは、手術を行わず、薬などを使って身体の内部から治療を行う診療科のことで、さまざまな専門科に分けられています。

主な診療科目は、以下のとおりです。

● 一般内科
● 呼吸器内科
● 循環器内科
● 消化器内科
● 神経内科
● 腎臓内科
● 血液内科
● 内分泌内科
● 心療内科

ほかにも、腫瘍内科や感染症内科といった専門科目があります。

内科では患者のバイタルサインや体重の変化・皮膚の状態・浮腫の有無などの全身状態を把握し、治療法を考えます。手術や外科的な処置が必要な場合には、外科の受診をすすめます。高血圧や糖尿病・腎臓病など、慢性疾患を持つ患者が多いため、通院や入院にかかる期間は外科より長い傾向にあるのが特徴の1つです。

一方、手術や外科的処置などによって、身体の外部から治療を行うのが外科です。外科には消化器外科や整形外科・脳神経外科・心臓血管外科・美容外科・乳腺外科などがあります。

内科外来の仕事

内科外来の看護師の仕事は、医師の診察補助がメインです。診察がスムーズに進むよう、事前にバイタル測定や採血・採尿などの準備、患者の衣服の上げ下げ介助や診察台へ移動のサポートなどを行います。

ほかに、以下のような業務があります。

● バイタルチェック:体温測定・血圧測定など
● 問診:受診に至るまでの経緯やきっかけを確認
● 案内:診察室や検査室への案内
● 処置:医師の指示による採血や注射・点滴などの医療行為
● 説明:検査や処置の説明

働く職場によって、担当する業務内容は異なります。大規模な病院では、検査部門が採血や心電図などを担当するケースがほとんどで、内科看護師がこれらを行うことはありません。一方、小規模な病院やクリニックでは、看護師が検査を担当することも多くあります。また外来のほか、健診業務を担うところでは、採血・採尿など一連の業務を担当します。

内科病棟の仕事

内科病棟の看護師の仕事は、主に入院患者のバイタルチェックや食事・排泄などの介助です。具体的な業務内容は、以下のとおりです。

● 清潔ケア:清拭やシャワー浴介助
● 注射・点滴:医師の指示による注射・点滴の準備と実施
● 服薬管理:食後の配薬、飲み忘れがないかのチェック

内科では、患者のささいな変化を見逃さないために、日々患者の体調や状態を確認することが重要です。また、診療科目によって必要とされる業務内容も多岐にわたります。例えば呼吸器内科では、酸素の管理や規模によっては呼吸器(レスピレーター)の管理が必要な場合もあるでしょう。循環器内科では、心電図の管理が必要不可欠です。循環器内科や脳神経内科では、カテーテル検査・カテーテル治療前後のケアも必要です。

ほかに、入退院時の書類作成、オリエンテーション、患者の看護記録なども行います。夜勤時は、床に転倒したりベッドから転落したりするのを防ぐために、1〜2時間ごとに巡視をするほか、ナースコールに対応します。

内科看護師に求められるスキル

外来・病棟を問わず、内科看護師には点滴や注射などのスキルが求められます。また、内科では投薬による治療が基本となるため、医薬品の効能や副作用を理解しておく必要があります。

また、循環器内科では心電図を読み取るスキルが必要不可欠です。患者の症状の変化をいち早く発見するために、心電図の波形が正常なのか異常なのか、直ちに医師へ報告が必要なのか、判断するスキルが求められるでしょう。

さらに、内科では心筋梗塞や脳梗塞、脳出血、吐下血などによる急変のリスクは少なくありません。内科看護師には、冷静な判断力や対応力も必要です。

内科看護師に向いている人・向いていない人

専門科目にもよりますが、内科看護師に向いている人・向いていない人の特徴は以下のとおりです。

向いている人・コミュニケーション能力が高い
・冷静な対応ができる
・忍耐強い
・おっとりしている
・観察力がある
・アセスメントが得意
向いていない人・コミュニケーションが苦手
・せっかち
・忍耐力がない
・ケアより処置が好き

志望動機に取り入れるべきこと

内科看護師として就職・転職を検討するにあたり、志望動機に取り入れておくべきことを解説します。

応募先の情報

多くの病院に当てはまる漠然とした志望動機では「どの病院でも良いのでは?」といった印象を与えてしまい、積極的に採用したいと思ってもらえない可能性があります。

どのようなきっかけで応募先に興味を持ったのか、病院の特徴や強みを取り入れ、その病院だからこそ就職・転職したいという志望動機に仕上げましょう。

病院へ貢献できること

複数の応募者の中から自分を採用してもらうためには、自分の強みや経験をアピールすることが重要です。

内科業務に活かせる強みや経験があれば、積極的に志望動機に盛り込みましょう。応募先の病院でどのように貢献できるかなどを記載すると、自己アピールにつながります。

今後のキャリア・目標

看護師としての今後のキャリアや目標を記載することは、仕事への熱意のアピールになります。内科看護師の仕事内容や役割に関連した内容にするとよいでしょう。

内科看護師として働くことで、今後どのように成長したいか、どのような看護師になりたいかを具体的に記載しましょう。目指す看護師像を明らかにすることで、自分でも応募先を選んだ理由が明確になります。

関連する具体的な体験・エピソード

具体的な体験やエピソードを入れると、志望動機の説得力が増します。なお、応募先が強みをもつ診療科目や求められる業務内容に関連する体験・エピソードにすると、よりよい印象を与えられます。

ただし、ネガティブな体験・エピソードを紹介する際は、それによって何を学んだのか、どのように乗り越えたのかなど、自己アピールにつながる文章にすることが大切です。例えば「つらかったこと」「大変だったこと」などを紹介する場合は、結果だけでなく「どのように乗り越えたのか」という過程まで記すと効果的です。

内科看護師には、体力面だけでなく精神的な強さも求められます。つらかった、大変だったことを乗り越えたエピソードがあることで「長く働いてもらえそう」「精神面でも期待が持てる」といった好印象を抱いてもらいやすくなります。

内科看護師の志望動機の例文

内科看護師の志望動機の例文を、以下3つのパターンごとにご紹介します。

● 新卒で内科へ応募する場合
● 他の診療科から内科へ転職する場合
● 内科での勤務経験がある場合

それぞれ見ていきましょう。

新卒で内科へ応募する場合

新卒で内科へ応募する場合の例文をご紹介します。

【例文】

私が貴院の内科病棟を希望した理由は、高度な看護技術や知識を身につけ、多くの患者さまのケアに携わりたいと考えたからです。今後は、さまざまな疾患を抱えた患者さまと関わり、看護師としてスキルアップしたいと思っております。

また、地域と連携したチーム医療を実践している点にも魅力を感じました。今後も、地域医療はますます重要視されると考えており、貴院の一員として地域医療に貢献したいと存じます。

他の診療科から内科へ転職する場合

他の診療科から内科へ転職する場合の例文をご紹介します。

【例文】

私が貴院の内科病棟を希望したのは、さまざまな疾患を持つ患者さまとじっくり関わり、退院までのケアに携わりたいと思ったからです。これまでは、手術室で機械出しや患者さまの管理、医師の介助などを経験してきました。

手術室で学んだケアやスキルを活かし、今後はより近い距離で、患者さまをサポートしたいと思います。また、手術室で培った「先を見越す力」や「チーム力」は自分の強みです。この強みを活かし、貴院に貢献したいと考えています。

内科での勤務経験がある場合

内科での勤務経験がある場合の例文をご紹介します。

【例文】

私には、これまで一般内科で勤務していた経験があります。今回、循環器内科の専門性を高めたいと考え、貴院を志望いたしました。貴院ではさまざまな循環器内科領域の疾患を抱える患者さまが入院されているため、心電図を読み取る力や急変時の対応、カテーテル治療前後のケアなど、専門的な知識とスキルを身につけられるのではないかと思っています。

将来的に、循環器内科領域の専門・認定看護師を目指し、質の高い医療を提供する貴院の一戦力となれたらと考えております。

志望動機を書くときの注意点

志望動機を考えるときの注意点は、以下の3つです。

● 300字以内にまとめる
● ネガティブな内容・表現を使わない
● 謙遜しすぎる内容にしない

それぞれ解説します。

300文字以内にまとめる

履歴書の志望動機の記入欄は意外に小さく、文章が長くなると文字が小さくなり読みづらくなってしまいます。

そのため、志望動機は200~300文字に収めましょう。簡潔に伝えられるだけでなく、採用担当者にとっても読みやすい文章になります。

ネガティブな内容・表現を使わない

ネガティブな内容や表現が記載された志望動機では、採用担当者に良い印象を与えません。事実だとしても「同じような理由でまた辞めてしまうのでは」と思われないよう、前向きな表現を使うようにしましょう。

ただし、失敗から成功につながったなど、ポジティブな内容であれば自己アピールにもなるため、記載したほうが良いでしょう。

謙遜しすぎる内容にしない

「学ばせてもらう」など、謙遜した表現を使いすぎると、自分の価値を下げてしまい、消極的な印象を与える可能性があります。

「意欲的に学びたい」「貴院での学びを活かして今後成長したい」といった、前向きな気持ちが伝わる内容にするとよいでしょう。

書いた志望動機を残しておく

履歴書に書いた志望動機は、手元に残しておきましょう。

面接では、志望動機を深く掘り下げて聞かれることが考えられます。履歴書を提出してから面接までに日数があいてしまうと、志望動機に書いた内容を忘れてしまうこともあるでしょう。志望動機を手元に残しておけば、面接日までに読み返すことができ、面接当時もそれに補足するような受け答えができます。

まとめ

この記事では、内科看護師の特徴や役割、求められるスキル、向き不向きについて解説しました。

内科には、基本的に慢性疾患をもつ患者が多い傾向があります。そのため、内科看護師は外科のように手術や処置に対応することはありません。とはいえ、診療科目によっては緊急性を要する状況もあり、高い専門性やスキルが求められます。

記事の後半では、パターン別に志望動機の書き方についてもお伝えしました。新卒での就職や、スキルアップのための転職など、状況に合わせて役立ててください。

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