看護師に求められる能力5つ!適性がないと思ったときは

患者さんの気持ちに寄り添い、素早い判断やアドバイスができる看護師は、まさに理想の姿ですよね。しかし、そのようなスキルや素質を身に付けることは容易ではありません。

看護師として働く中で、理想とする看護師の姿とのギャップを感じ、自信をなくしてしまう人もいるのではないでしょうか。

本記事では、看護師に求められる能力5つと、それぞれの能力を高めるポイントについて解説します。あわせて看護師としての適性がないと感じたときの対処法もご紹介しますので、看護師の仕事で悩みがある場合は、ぜひ参考にしてみてください。

看護師に求められる能力

看護師の仕事は多岐にわたり、それぞれの職務を遂行するためにはさまざまな能力が必要です。今回は、看護師に求められる特に重要な5つの能力を解説します。

コミュニケーション能力

看護師が持つべき重要な能力のひとつが、コミュニケーション能力です。診療の進行状況や患者さんの症状の変化など、重要な情報を医師やほかの看護師へ適切に伝達することによって、業務を効率良く進められます。

また、患者さんやそのご家族とのコミュニケーションも非常に重要です。患者さんそれぞれが抱える不安を取り除くためにも、言葉だけでなく態度や表情を通じて、思いやりや理解を示すことが求められます。

体力・精神力

看護師は長時間労働や立ち仕事が多く体力が必要な仕事です。また、患者さんの病状悪化のリスクや、死に直面する場面に向き合う強靭な精神力も必要です。

例えば、医療依存度や介護度が高い患者さんの担当をする際、移動介助や清拭(せいしき)など、多くの場面で体力が求められます。また、ほかの受け持ち患者さんが緊急手術となった場合には、関係部署との連携、調整や手術室への搬送で院内を駆け巡ることになります。一日中動き回る体力は欠かせません。

そのほか、患者さんの容体が急変し、死に直面するようなときは、精神的負担を抱えながら仕事をこなすことになります。エンゼルケアを施し、家族の悲しみに寄り添いながらも、ほかの患者さんのケアもしなくてはなりません。

知識や技術に対する向上心

看護技術や医療技術は、日々進歩しています。その中で、看護師は日頃から向上心をもって新しい知識や技術を身につけ、患者さんにとって最善のケアを提供することが大切です。

看護師は、さまざまな疾患の患者さんに対応しなくてはなりません。患者さんの状態は一人ひとり異なり、急変も起こりえます。どのような場面に遭遇しても的確に対応できるよう、日々知識を蓄える必要があります。

判断力

看護師は常に患者さんの状態を観察し、瞬時に最適な判断をする必要があります。また、急変した際は臨機応変な対応力も欠かせません。

入院している患者さんの日々の様子や治療に対する希望などを、より詳細に把握しているのは看護師であるという自覚をもちましょう。医師からの指示に疑問がある場合は一度立ち止まり、医師に再度確認することも必要です。

共感力・想像力

看護師が共感力・想像力をもつことは、患者さんに安心感を与えるために非常に重要です。例えば、術後合併症に不安を抱えている患者さんがいた場合、医療従事者にとっては大きな問題ではないと認識したとしても、患者さんにとっては大きな悩みや不安となっている可能性があります。

術後合併症に対して、なぜここまでの不安があるのか、患者さんの立場にたって想像する共感力があれば、より患者さんの気持ちに寄り添うことができるでしょう。

看護師に必要な能力を高める4つのポイント

看護師として活躍するには、必要な能力を高めることが大切です。ここからは、看護師が能力を高めるために必要な4つのポイントを解説します。

コミュニケーションを円滑にするテクニックを意識する

コミュニケーション能力を高めるために、具体的なテクニックを取り入れましょう。代表的な会話の手段に、「ミラーリング」と「リフレイン」があります。

ミラーリングは、相手の身体の動きや話し方を模倣することで、相手との信頼関係を築くテクニックのひとつです。一方、リフレインは、相手の言葉を繰り返すことで、相手の意図を理解しようとする態度を示す手法です。

また、患者さんとのコミュニケーションでは、「受動的傾聴」を意識することが重要です。これは相手の話をただ聞くのではなく、理解しようとする態度をもつことです。受動的傾聴は患者さんにリラックス効果を与え、自分の気持ちや症状を看護師に伝えやすくします。

気持ちを切り替える練習をする

自身のメンタルが弱っていると感じたときは、気持ちを切り替える練習をすることをおすすめします。

具体的には、以下のような方法があります。

・深呼吸:リラックス効果があるだけでなく、気持ちを切り替えるきっかけになる
・マインドフルネス:自分が現実の世界にしっかりと存在していることを実感し、感情をコントロールするのに有効
・楽しみをつくる:前向きな気持ちを保つ重要な要素

気持ちを切り替える練習を通じて、ストレスや困難な状況に対処する力を養いましょう。

看護師としての目標を明確にする

向上心を高めるためには、看護師として仕事をする理由や目標を明確にすることが重要です。

まず、自分が看護師になった動機や、この仕事で何を達成したいのかを思い出してみましょう。人々の健康を支えること、患者さんの笑顔を増やすこと、看護技術を磨いて職場に貢献することなど、看護師を志望した当時の記憶が思い浮かび、改めて目標が明確になるはずです。

次に、それらの目標や理由を元に、今後の具体的な行動計画を立てます。小さなことでも構いません。例えば、患者さんの笑顔を増やすためにどのような関わり方をしていくかを考えることも大事な行動計画です。

毎日の仕事に意味を見つけることが、自己成長につながります。

自分の判断に自信をもつ

看護師として働くうえで、判断力は非常に重要な能力のひとつです。新人や経験の浅い看護師が即断するのは大変ですが、経験を重ねていくことで判断力は徐々に身に付いていきます。

まずは自信がなくても、自分の判断に従って行動しましょう。成功することもあれば失敗することもあります。しかし、すべての行動が次に活かせる経験となります。

もし自分の判断に不安がある場合は、行動する前に先輩や上司に相談しましょう。

判断する際には感情のコントロールも大切です。状況によっては、感情が判断力を鈍らせることもあります。自分の感情を理解し、偏った考えに陥っていないか考えることも大切です。

看護師に適性がないと感じたら

自分には看護師に求められる能力がない、現在の部署で適性がないと不安になったときの対処法を見ていきましょう。

異動を申し出る

院内で部署異動すれば、自分の本来の能力が発揮できる可能性があります。

患者さんとのコミュニケーション力に自信がなかったとしても、高度なスキルや細やかなケアを行うことに適性があるのなら、病棟から手術室やICUへの異動を考えてみるのもひとつの手です。

看護技術に不安がある一方で、対人スキルに自信があるという人は、外来や健診部門への異動が適しているかもしれません。

異動を申し出る前に、自分の適性や目指すキャリアパス、そして異動先の実際の業務内容や環境を理解しておきましょう。

派遣やパートなど働き方を変える

看護師の働き方が体力的に難しいと感じている場合は、派遣やパートとして働くのもひとつの選択肢です。自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働くことができ、プライベートの時間も確保しやすいのが特徴です。

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看護師資格が生かせる職場への転職を検討する

看護師のスキルや資格は、病院だけでなく多様な職場で活かせます。現在の職場が自身に合っていないと感じた場合、ほかの職場への転職を検討してみましょう。

看護師としての専門知識や経験は、クリニック、介護施設、企業、保育園など、さまざまな場所で求められています。自分の興味関心や能力に合わせて、新たなキャリアを探しやすいのも看護師ならではのメリットです。

看護師の転職先については、以下の記事で詳しくご紹介しています。自分にとっての最適な職場を見つけ、看護師としてのスキルを最大限に活用しましょう。
病院以外に転職したい看護師必見!看護師資格が活かせる8つの仕事

まとめ

看護師には、コミュニケーション能力や判断力、共感力など、さまざまな能力が求められます。個々の能力は、日頃の心がけで高めることが可能です。もし今の職場でこれらの能力をうまく発揮できていない場合は、異動を申し出たり、転職を検討してみたりしましょう。

自分の能力を最大限に発揮できる職場を探しているのであれば、「スマイルナース」にご相談ください。あなたのライフスタイルに合った転職先がきっと見つかります。

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