保育園で働く看護師の給料事情|平均給与や病棟看護師との違いを解説

保育園看護師は、看護師の転職先として人気の仕事です。子どもと接することが好きな人や夜勤がない職場を探している人にとって、魅力的な選択肢といえます。

今回は、保育園看護師の給料相場や病棟看護師との違いについて解説します。

保育園で働く看護師の給料事情について

保育園看護師の給料は、働き方や園の運営形態によって異なります。気になる給料事情を詳しく見ていきましょう。

保育園看護師の給与平均は34~39万円

内閣府の「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」(令和元年度発表分) によると、保育園の常勤看護師の月の平均給与額は私立で約34万円(勤続年数12.3年)、公立で約39万円(勤続年数12.4年)です 。看護師全体の平均給与と比較すると低めです。

しかし、保育園で働くほかの職種と比べれば高めともいえます。

非常勤の場合は20~24万円

内閣府の同調査によると、保育園の非常勤看護師の月の平均給与は私立で約24万円(勤続年数9.8年)、公立で約20万円(勤続年数5.1年)です。非常勤は常勤に比べて給料は低い傾向にあります。

公立保育園・認可保育園の方が比較的相場が高い

保育園の運営形態によって月収や年収に差があります。常勤看護師の場合、公立の保育園と私立の保育園では、公立の方が比較的高めです。

公立の看護師の給与は39万円程度(勤続年数12.4年)であるのに対し、私立は34万円(勤続年数12.3年)です。地方自治体が運営している公立保育園の看護師は公務員扱いとなり、給料や待遇が高くなると考えられます。

ただし、非常勤の場合は私立の方が高い傾向にあります。公立と私立の1人当たりの給与月額を表にしました。

1人当たり給与月額(賞与込み)公立私立
常勤看護師39万6,931円(勤続年数12.4年)34万142円(勤続年数12.3年)
非常勤看護師20万8,389円(勤続年数5.1年)24万8,833円(勤続年数9.8年)

出典:「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】|教育・保育に関する報告・データベース」(内閣府)

認可保育園と認可外保育園(無認可保育園)では、一般的には認可保育園の方が高いとされます。

認可保育園は定められた設置基準をクリアし、国から認可された保育園です。国からの補助金があり、安定した経営が見込まれるため、給与も高めであると考えられます。

保育園看護師はなぜ給料が低い?

保育園看護師の給料が低いのは、医療行為を行わないことが理由として考えられます。看護師全体の給料と保育園看護師の給料の平均を見ていきましょう。

令和元年の賃金構造基本調査によると、看護師の全体の平均給与は次のとおりです。

きまって支給する現金給与額年間賞与その他特別給与額
33万4,400円81万6,300円

年収に換算すると482万9,100円となります。

保育園看護師と看護師全体の給与を年収換算で比較すると、以下のようになります。

平均年収
公立保育園の看護師476万3,172円
私立保育園の看護師408万1,704円
看護師全体482万9,100円

保育園に限らず、日勤常勤の看護師は給料が低めです。しかし、ほかの医療職や福祉系職種と比べると、保育園看護師の給料は比較的高い水準であることがわかります。

ほかの代表的な医療・福祉職の給料は以下のとおりです。

きまって支給する現金給与額年間賞与その他特別給与額平均年収
薬剤師39万8,600円83万3,300円561万5,500円
理学療法士など28万7,500円64万6,400円409万6,400円
栄養士24万6,400円60万8,200円356万5,000円
保育士24万4,500円70万600円363万4,600円
介護支援専門員27万5,200円62万8,000円393万400円

出典:「e-Stat 政府統計の相談窓口 賃金構造基本統計調査」(総務省統計局)

保育園看護師として満足のいく給料で働くには

保育園看護師として満足できるような給料をもらうためには、以下のポイントを押さえる必要があります。転職活動を進める際の参考にしましょう。

保育の知識を身に付ける

保育園看護師は看護業務だけでなく、保育業務を担当する場合もあります。保育の知識を身につけておくことが望ましいでしょう。

保育の知識があれば、採用時に有利に働きます。給料が高い保育園は競争倍率が上がると予想されます。事前に学習し知識を身につけ、面接でアピールできるようにしておきましょう。また、育児経験もアピールポイントとなります。

複数の保育園を比較する

保育園への転職を希望するのであれば、1ヶ所だけでなく、複数の保育園を比較しましょう。

保育園によって労働条件や給与体系はさまざまです。基本給や手当、残業時間など複数の要素を比較し、納得できる職場を選びます。相場や求める条件と照らし合わせることも大切です。

労働条件を比較するには、看護師に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。

保育園看護師として働くメリット

保育園看護師として働くメリットや、病院勤務との違いについてご紹介します。

医療行為を行わない

保育園では基本的に医療行為を行うことはありません。

病院では医師の指示により、採血や注射などの医療行為を行います。保育園では園児の健康管理や、発熱や怪我の際の応急処置をする程度です。そのため、精神的なストレスは少なく、気持ちにゆとりをもって働けるでしょう。

カレンダーどおりに休める

病棟勤務は基本的にシフト制で、土日祝日が休日になるとは限りません。

一方、保育園の多くは土日祝日が休みです。看護師も月1回程度の土曜出勤をするところもあるものの、プライベートの予定は立てやすいでしょう。家族や友人との旅行、趣味の活動の時間が取りやすくなります。

夜勤がなく生活リズムが安定する

保育園看護師は基本的に夜勤がなく、残業も少ないことから、生活リズムが安定しやすいのがメリットです。

病棟勤務の場合は、2交代制や3交代制のシフト勤務が一般的で、日勤と夜勤を不定期で繰り返すことになります。患者さんの容態や業務の進捗により残業が続くこともあります。

保育園は基本的に日中のみの勤務であるため、家事や育児、プライベートと両立しやすいでしょう。夜勤がないことから体力の消耗も少なく、結婚や出産などライフステージが変化した後も続けやすい仕事といえます。

保育園看護師の求人をお探しならスマイルナース

看護師の求人を探す方法には、日本看護協会のナースセンターや、ハローワークがあります。しかし、在職中であれば転職活動する時間を確保するのは難しいものです。

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希望条件に合った職場への転職を目指しているのであれば、ぜひ「スマイルナース」までお問い合わせください。

まとめ

保育園看護師の給料は、看護師の平均給与よりも低い傾向にあるものの、他の福祉職と比べると高めです。保育園看護師として納得のいく給料で働きたいのであれば、転職エージェントを活用するなどして、複数の求人情報を比較検討することが大事です。

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