クリニック看護師の給料は?給料アップのための3つのポイント

病棟勤務からクリニック勤務への転職を考えている看護師にとって、給料は気になるポイントではないでしょうか。この記事では、クリニック看護師の給料の相場や給料アップするためのポイント、条件の良いクリックの求人情報を探す際にチェックしておきたい項目について解説します。

【勤務形態別】クリニック看護師の給料の相場

クリニック看護師の給料の相場を、正社員とパートに分けて見ていきます。

正社員のクリニック看護師の給料

厚生労働省が2年ごとに公表する「第23回医療経済実態調査報告」(2021年調査)によると、一般診療所(クリニック)の常勤看護師の給与は月平均32.2万円、一般病院では経営母体によって違いはあるものの平均すると月40.4万円でした。年収に換算すると、クリニックに勤める看護師と病棟看護師では100万円近い差があることがわかります。

棟看護師の給料が高いのは、一般に夜勤や残業があり、手当がつくケースが多いことが理由と考えられます。

クリニック看護師の給料は病棟勤務より低くなりがちですが、一方でメリットもあります。

・夜勤がない職場を容易に選べる
・休日が固定されていることが多い
・年末年始やお盆は長期間の休暇が取りやすい

出典:「第23回 医療経済実態調査報告(令和3年実施)」(厚生労働省)

パートのクリニック看護師の給料

パート勤務の多くは時給制です。2022年の政府統計によると、パートの看護師の平均時給は以下のとおりです。

・正看護師:1,817円
・准看護師:1,591円

ただし、パートの時給には地域差があるので、自分が暮らしている地域の時給相場を確認しておくと良いでしょう。

また、パートの場合、ボーナスや定期昇給の機会は多くありません。

収入、待遇面で正社員とパートには差があります。その分、パートは勤務日数や時間の融通が利きやすいため、ワークライフバランスを重視したい人には向いていると言えます。

出典:「賃金構造基本統計調査」(e-Stat)

クリニック看護師で給料アップを目指すには?

クリニック看護師は病棟看護師と比べると給料は低い傾向ですが、コツコツと給料を上げるコツはあります。以下でご紹介します。

昇給や昇格を狙う

クリニックにおいて、マネジメント職に就けば基本給が上がり、役職手当が期待できます。

看護の質の管理、スタッフの育成・教育などマネジメントができる人材はクリニックにおいて貴重です。スタッフの満足度向上や、離職率の低下を実現できれば良い評価につながります。さらに信頼度も上がり、給料アップの可能性は高まるでしょう。

ただし、マネジメント職は高い給料と引き換えに相応の責任が伴います。一般的な看護師スキルのほか、高いレベルのリーダーシップやコミュニケーション能力などが求められます。ときには経営面に深く関わる場面もあるかもしれません。チャレンジしたい人はマネジメントの学習にも取り組むようにしましょう。

とはいえ、大きなクリニックでないとマネジメント職に就くことは難しいため、求人を探す際はクリニックの規模を確認しておくと良いでしょう。

資格を取得する

看護関連の資格を取得すると資格手当がつき、給料アップを望める場合があります。代表的な資格を紹介します。

・認定看護師
ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有する者として、日本看護協会の認定を受けた看護師。感染管理、糖尿病看護、皮膚・排泄ケアなど21分野が認定看護分野として特定されている。

出典:「認定看護師」(公益財団法人 日本看護協会)

・専門看護師
水準の高い看護を効率よく行うための技術と知識を深め、卓越した看護を実践できると日本看護協会が認定した看護師。がん看護、慢性疾患看護など13分野が特定されている。

出典:「専門看護師」(公益財団法人 日本看護協会)

・認定看護管理者
多様なヘルスケアニーズを持つ個人、家族及び地域住民に対して、質の高い組織的看護サービスの提供を目指す者として、日本看護協会に認められた看護師。看護管理者の資質と看護の水準の維持及び向上に寄与し、保健医療福祉に貢献することが目的。

出典:「認定看護管理者」(公益財団法人 日本看護協会)

・保健師
行政や企業、学校などで保健指導を行う際に必須となる国家資格。健康に関するアドバイスに重点を置いているクリニックでは重宝される。

・助産師
妊娠から出産、育児まで、母子の健康をサポートする際に必須となる国家資格。産婦人科のクリニックで働く場合、重宝される。

上記の資格のほか、それぞれの診療科で役立つ資格を取得すると、手当がつく可能性もあります。

取得した資格を活かし、長期的に活躍したい人は検討してみると良いでしょう。

基本給が高めのクリニックで働く

はじめから基本給が高めのクリニックに応募するのもひとつの手です。おすすめは、美容クリニックと、人工透析を行うクリニックです。

美容クリニック

美容クリニックは固定給の水準が高めです。一般の病院とは異なり、診療内容の大半が保険適応外(自由診療)です。クリニック側で施術や商品の価格を設定できます。そのため、クリニック全体の収益が上がれば、看護師の給料にも反映されやすいのです。

また、インセンティブ制度を設けているクリニックでは、売上目標の達成度に応じて給与に加算されることもあり、給与アップが期待できます。

美容クリニックによっては、社員割引で施術を受けられる、また割引価格でドクターズコスメを購入できるメリットもあります。

人工透析を行うクリニック

人工透析を行うクリニックは専門的な知識や技術が必要で、血液や針に接する機会が多く危険が伴う職場です。そのため、基本給に危険手当が加わり、給料が高くなる傾向にあります。

透析クリニックの勤務時間は日中だけとは限りません。日中仕事をしている患者さんのために、夜間に診療するクリニックもあります。その場合は準夜勤のシフトがあり、準夜勤手当がつきます。

給料が高いクリニック求人を探す際にチェックしておきたい項目

病棟からクリニックに転職を目指す場合、「収入はできるだけ減らしたくない」と考える人もいるでしょう。ここでは給料が高めのクリニックを見つけるために、求人情報でチェックしておきたい項目についてご紹介します。

基本給

求人情報の中でも、「基本給」は念入りに確認しておきたいポイントです。「第23回医療経済実態調査報告」によると、クリニックで働く看護師の前年度平均年収は約374万円でした。

内訳は平均給料年額が約314万円、賞与が60万円で、平均給料年額を12ヶ月で割ると月給は26〜27万円程度です。基本給が28万円以上の求人であれば、平均相場より高めであると考えられます。

出典:「第23回 医療経済実態調査報告(令和3年実施)」(厚生労働省)

残業代や昇給制度

残業代や昇給制度の有無を確認することが大切です。特に、「残業手当」の項目はしっかりチェックしておきましょう。

また、年1回など定期的に昇給するクリニックであれば、勤続年数により給料のアップが見込めます。

その他の手当を用意しているクリニックもあります。求人票で詳しく確認できない場合は、転職エージェントを活用して聞いてみるのも良いでしょう。転職エージェントは紹介先の内部事情について詳しいため、自分では収集できない情報を教えてもらえる可能性が高いです。

まとめ

夜勤や各種手当がないことが多いクリニック勤務の平均給与は、病院勤務より低い傾向にあります。クリニック勤務で給料をアップさせるには以下の方法が考えられます。

・マネジメント職を目指す
・上位資格を取得する
・基本給の高いクリニックで働く

求人情報の見つけ方にはポイントがあるため、転職エージェントを活用するのもひとつの方法です。

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